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No.2

	「さ～てと、たまには上の階の給湯室にでも出張してみようかな。誰かいるかな?…あ!にっし～がいました～!」
	「あら。愛依ちゃん。どうしたの?こんなところに来て。」
	「たまには出張もいいかな、と。」
	「下のフロアとたいして変わらないでしょう?」
	「う～ん…あ、よく見ると食器棚が少し大きいかも。」
	「あ、そうかもしれないわね。このフロアって、お客様が多く見えるのでコーヒーカップとか、お菓子のお皿とかが他より多いのよ。」
	「えっ!?てことは、お菓子の常備も欠かさない!?」
	「愛依ちゃん、何か嬉しそうね…。あるわよ。羊羹とか。」
	「うそ!本当にあるんだ。」
	「あるけど…私が食べるわけじゃないし…。」
	「お客さんに出したついでに、一切れもらっちゃったりしないの?」
	「しないわよ…。今は。」
	「今は…ってことは、昔はやったの?」
	「っていうか、お客さんが分けてくれるのよ…ちょっと食べないかって…。」
	「もしや、それはセクハラ…。」
	「男の人ならね。それが、女性のお客さんに多いのよ。」
	「何でまた。」
	「自分が太るのがイヤなんでしょ?それで私に押し付けるのよ、もう!!」
	「に…にっし～、落ち着いて、落ち着いて…。」
	「あ、そうだ、私、お茶を汲みに来たんだったわ。」
	「あら、お客さん来てたの?」
	「ううん、これは常務の分。」
	「やはり役員によって好みが違うわけ?」
	「そう。常務はストレート。社長はお抹茶入り。」
	「私ねー、抹茶フラペチーノ!」
	「そんなのないわよ。」
	「ハヤると思うよ～。」
	「それ、設備に経費がかかりそう!クマちゃんに相談しなきゃ。」
	「だめよ!本当に相談しちゃ!」
	「しないわよ(笑)」
	「それじゃ、またね。」
	「うん、またね。」

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