「さ〜て、書類も片付いたし、ちょっと休憩、休憩。さ〜てさて、向こうの給湯室には誰かいるかな?…あ!あやめちゃんがいました〜!」 | |
「あ。愛依ちゃん。お疲れ様。」 | |
「あやちゃん、夏休みの予定、たった?」 | |
「えっ?夏休み?そうだなぁ…ちょっと遠くの海に行きたいな。」 | |
「遠くというと…オーストラリアとか。」 | |
「あ、それはちょっと遠すぎるかな…。」 | |
「じゃぁ、大洗海岸。」 | |
「愛依ちゃんの遠いって、茨城県なの?もうちょっと…その中間くらいで…。」 | |
「あ、じゃ、北海道。」 | |
「あまり北海道で海水浴って聞かないわ…。」 | |
「あ、海水浴なんだ!早く言ってよ。」 | |
「何だと思ったの…。」 | |
「いや、あやちゃんのことだから、なんというか…ぼ〜っと…。」 | |
「ひどいわ。ちゃんと今年用の水着も新調したのよ。」 | |
「あ…。スクール水着…似合いそう…。」 | |
「愛依ちゃん、何か妄想してるでしょ。」 | |
「どんなの買ったの?」 | |
「白い、肩紐なしのワンピ。パレオもつけるの。」 | |
「パレオねー!どんなの?」 | |
「あやめ色。紫と薄い緑のマーブルになってるの。」 | |
「あ!なんか素敵!ねー、いっしょに海行こうよ!」 | |
「えっ、愛依ちゃん泳げるの?」 | |
「あっ、仕返しされた(笑)」 | |
「沖縄…。いきたいな。」 | |
「沖縄かぁ!そりゃ遠いわ。なるほど、沖縄ね。行った事ないから、ぜひ行きたい!」 | |
「じゃぁ、旅券2枚、発注しておくわね。」 | |
「発注…。なんか、特別なルートでも?」 | |
「ちょっとね。」 | |
「お…恐れ入りました。さすが、管財課の華。」 | |
「じゃぁ、夜、電話するね。」 | |
「うん、またね!」 |